業種別で見る、監督指導による賃金不払残業の是正結果(令和2年度)厚生労働省・令和3年9月22日公表

こんにちは、Gene-K(@SmileWork_LAB)です。

厚生労働省から賃金不払残業の是正結果が発表されました。

労働基準監督署が監督指導を行った結果、令和2年度(令和2年4月から令和3年3月まで)に、不払となっていた割増賃金が支払われたもののうち、支払額が1企業で合計100万円以上である事案の公表です。

前年度より減少してるとはいえ、なかなかの規模で賃金不払残業が生じています。

労働基準監督者の定期・臨時の監督指導だけでこれです。

氷山の一角として見るべきでしょうね。

監督指導による賃金不払残業の是正結果(令和2年度)のポイント
(1) 是正企業数1,062企業(前年度比549企業の減)
うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、112企業(同49企業の減)
(2) 対象労働者数6万5,395 人(同1万3,322人の減)
(3) 支払われた割増賃金合計額69億8,614 万円(同28 億5,454万円の減)
(4) 支払われた割増賃金の平均額は、1企業当たり658万円、労働者1人当たり11万円
監督指導の対象となった企業においては、賃金不払残業の解消のために様々な取組が行われています。
厚生労働省では、引き続き、賃金不払残業の解消に向け、監督指導を徹底していきます。

気になる「業種別」の状況は以下のとおりです。

たとえば、金融・広告業というように、業種の区分が大きすぎて漠然としてしまいます。

もう少しわかりやすく分類し、公表して欲しいところです。

100万円以上の割増賃金の遡及支払状況

業種別の企業数
金融・広告業 37 (3.5%)
清掃・と畜業 29 (2.7%)
貨物取扱業 6 (0.6%)
映画・演劇業  5 (0.5%)
農林業 5 (0.5%)
通信業 4 (0.4%)
鉱業 1 (0.1%)
その他の事業 103 (9.7%)

業種別の対象労働者数
金融・広告業 2,819(4.3%)
運輸交通業 2,124(3.2%)
清掃・と畜業 733(1.1%)
貨物取扱業 184(0.3%)
映画・演劇業 178(0.3%)
農林業 89(0.1%)
通信業 68(0.1%)
鉱業 7(0.1%)
その他の事業 4,723(7.2%)

業種別の是正支払額
接客娯楽業 31,068(4.4%)
運輸交通業 22,603(3.2%)
清掃・と畜業 6,866(1.0%)
映画・演劇業 3,347(0.5%)
通信業 1,980(0.3%)
農林業 1,514(0.2%)
貨物取扱業 1,198(0.2%)
鉱業 114(0.1%)
その他の事業 59,361(8.5%)
(単位:万円)

サービス残業がありそうな業種とか、大まかですが、傾向が見えてきます。

こうした客観的データ、就活や転職の参考のひとつになりそうですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です