
こんにちは、Gene-K(@SmileWork_LAB)です。
長く採用や人事にかかわったことを毎年くリ返しているとよくわかるのですが、ここ数年、若いみなさんの仕事や就職に対する考え方というか、将来の自分のあり方というか、そう「生き方」のようなものについての視点が変わってきてるなと感じます。
私の若い頃のような「あまり考えずに、とりあえずやってみよう」といった、なんとかなる的な人よりも(とくに私がそうだっただけかもしれませんが) 新しいことに取り組むときも、まずきちんと見通しを考えてから行動する人たち。
若いけど、しっかり地に足がついた軸で、モノの考え、モノの見方ができているなと感心します。
浮き足立つことなく、その冷静で堅実な姿勢は、当時の私には、まずなかったことですので。
「環境が人をつくる」と言われるとおり、これは長く低迷を続ける日本の経済や、政治不安、多様化する社会環境の中で培われた、時代がゆえの若者気質なのかもしれませんね。とくにその変化を感じだしたのは、3.11の震災以降でしょうか。
仕事を通じて社会に貢献したい、 地域に役立つ仕事がしたい、 誰かの役に立つ仕事がしたい、 を就職の軸にしている若者たち。
以前に比べると格段に増えています。
そうしたこともあってか、「当社は○○を通じて社会に貢献する□□□企業です!」とか、「当社の○○を通じて社会に貢献しませんか?」と、求人のキャッチコピーも変化しています。
また、こんな話も聞きました。
就職活動をしていた学生が、被災地のボランティア活動に参加するために、それまで進んでいた選考をすべて辞退したと。
新卒の就職は、その年の活動いかんで将来が変わってしまう、ということを考えると、優先順位は、ボランティアよりも就職先を決めることがこれまでのモノの見方であり、考え方でした。
そう、人生の中で必ずしも就職先や仕事が優位ではなくなってきています。
「仕事」そのものよりも「生き方」にフォーカスされたモノの見方です。
とりあえず就職、ということより、いま自分ができること、いましかできないことをきちんと考え、行動することに価値を感じる。
押し付けられたものではなく、自らの意思で選択し実践する。
それが「やりがい」であり、「生きがい」を感じることであり、自分の「生きている証」になる。
俯瞰して見れば、何も特殊な考え方ではなく、人としてごく自然な流れではないかと思いますが、「働くこと」の位置づけと価値感が、大きく変わってきているなと感じます。
ベースは、どう生きるか? という「生き方」
「生きがい」の中で、仕事はその目的を達成するためのひとつの手段であり、仕事だけがすべてではないという考え方です。
政治や会社が主導する、まずは仕事ありきの「ワーク・ライフ・バランス」ではなく、自分の幸福の価値を、自ら生活の中で創造する「ライフ・ワーク」という発想。
国や会社をあてにしていては、価値のある生活を送ることが難しい時代です。
また、国の施策も、会社が求める人材にも、個人としての「自立」を強く求めています。
自主自立が前提の社会構造です。
必要なのは、多様化する価値観、多様化する働き方、多様化する生き方など、「個の多様性」を尊重し、国や会社がそうした多様性にコラボレーションしていく仕組み。
社会への貢献、会社利益への貢献など、活躍の仕方は一律でなく、個々人の自由な意思と選択で実現できる、そんな時代への転換期にあります。
自分らしく生きる時代へと。