新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版案 の概要

こんにちは、Gene-K(@SmileWork_LAB)です。

内閣官房公式サイト(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html)で「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版案」が公表されました。

これは、有識者による「新しい資本主義実現会議」によるので、その目的は以下のとおりとされています。

「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義を実現していくため、内閣に、新しい資本主義実現本部を設置しました。
新しい資本主義の実現に向けたビジョンを示し、その具体化を進めるため、新しい資本主義実現会議を開催しています。

内閣官房
これからの働き方に関する大事な話 〜 政府が進める新しい資本主義実現会議で論じられている、あんなこと・こんなこと 〜

新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版案(新しい資本主義実現会議(第19回)2023年6月6日(火))」の目次を転載しておきます。

目次の項目を確認するだけでも、日本政府の考え方の方向性を確認することができます。

新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版案

(目次)
Ⅰ.資本主義のバージョンアップに向けて
1.新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画の改訂の考え方
2.市場の失敗の是正と普遍的価値の擁護
3.「市場も国家も」による課題解決と新たな市場・成長、国民の持続的な幸福実現
4.経済安全保障の徹底
Ⅱ.新しい資本主義を実現する上での考え方
1.分配の目詰まりを解消し、更なる成長を実現
2.技術革新に併せた官民連携で成長力を確保
3.民間も公的役割を担う社会を実現
Ⅲ.人への投資・構造的賃上げと「三位一体の労働市場改革の指針」
(1)三位一体の労働市場改革の指針の基本的考え方
(2)目標
(3)改革の方向性
(4)リ・スキリングによる能力向上支援
(5)個々の企業の実態に応じた職務給の導入
(6)成長分野への労働移動の円滑化
(7)多様性の尊重と格差の是正
(8)国家公務員の育成・評価に関する仕組みの改革
(9)三位一体の労働市場改革の指針の関連事項
Ⅳ.GX・DX等への投資
1.レジリエンス上の日本の優位性と国内企業立地促進・高度外国人材の呼び込み
(1)国内企業立地促進の考え方と戦略分野
(2)戦略分野への対応(半導体、蓄電池、バイオものづくり、データセンター等)
(3)横断的環境整備
(4)高度外国人材の呼び込み
2.GX・エネルギー安全保障
(1)エネルギー安定供給の確保を大前提としたGXに向けた脱炭素の取組
(2)「成長志向型カーボンプライシング構想」の実現・実行
(3)国際展開戦略
(4)社会全体のGXの推進
(5)資源の効率的・循環的な利用
3.食料安全保障
(1)平時からの食料安全保障の確立
(2)農林水産業のグリーン化
(3)農林水産物・食品の輸出拡大
(4)スマート農林水産業
4.AI
(1)国際的な議論とリスクへの対応
(2)AIの利用の促進
(3)AIの開発力の強化
(4)政府の検討体制の強化
5.DX
(1)Web3.0 の推進に向けた環境整備
(2)ポスト5G、6Gの実現
(3)DX投資促進に向けた環境整備
6.官民連携による科学技術・イノベーションの推進
(1)量子技術
(2)健康・医療
(3)フュージョンエネルギー・イノベーション戦略
(4)国立研究機関による研究開発力の強化
(5)大学ファンドによる支援
(6)地域中核・特色ある研究大学への支援
(7)国際的な人的ネットワークや研究成果へのアクセスの確保
(8)留学派遣・受入れ
(9)ムーンショット型研究開発
(10)博士課程学生・若手研究者等への支援
(11)2025 年大阪・関西万博
7.クリエイターへの支援
Ⅴ.企業の参入・退出の円滑化とスタートアップ育成5か年計画の推進
1.産業構造の転換と企業の参入・退出の円滑化の必要性
2.スタートアップ育成5か年計画の推進
(1)基本的考え方
(2)目標
(3)パッケージの方向性
(4)スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築
(5)スタートアップのための資金供給の強化と出口戦略の多様化
(6)オープンイノベーションの推進
3.事業不振の場合の総合的な支援策と事業再構築・事業承継等を含めた退出の円滑化
(1)企業経営者に退出希望がある場合の早期相談体制の構築等の制度整備
(2)事業再構築法制の整備
(3)企業の事業性に着目した資金調達
Ⅵ.社会的課題を解決する経済社会システムの構築
1.インパクトスタートアップに対する総合的な支援策
2.社会的課題を解決するNPO・公益法人等への支援
3.競争当局のアドボカシー(唱導)機能の強化
4.コンセッション(PPP/PFIを含む)の強化
Ⅶ.資産所得倍増プランと分厚い中間層の形成
1.資産所得倍増プランの推進
(1)基本的考え方
(2)目標
(3)NISA 制度
(4)iDeCo 制度
(5)消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設
(6)雇用者に対する資産形成の強化
(7)金融経済教育の充実
(8)世界に開かれた国際金融センターの実現
(9)金融資本市場の活性化
(10)金融行政・税制のグローバル化
(11)外国籍の高度金融人材を支える生活・ビジネス環境整備9
(12)顧客本位の業務運営の確保
2.資産運用立国に向けた取組の促進
Ⅷ.経済社会の多極化
1.デジタル田園都市国家構想の実現
(1)デジタル田園都市国家の実現に向けた基盤整備・中山間地の生活環境改善
(2)デジタル田園都市国家を支える地域交通、ヘルスケア、教育の整備
(3)デジタル田園都市国家構想の前提としての安心の確保
2.企業の海外ビジネス投資の促進
Ⅸ.日本の魅力を活かしたインバウンドの促進
(1)コンテンツの整備
(2)受入れの円滑化
(3)観光地域づくり
(4)文化芸術
(5)スポーツ
Ⅹ.個別分野の取組
1.宇宙
2.海洋
3.対外経済連携の促進
4.グローバルヘルス(国際保健)
5.福島をはじめ東北における新たな産業の創出
11.新しい資本主義実現に向けた枠組み
1.フォローアップ
2.官と民の連携

労働移動(転職)、成長分野、人への投資の考え方など、働く人にとって、特にポイントになりそうな事項にマークしておきました。これらの取り組み方を誤ると、さらなる格差を生じるリスクを抱えていることは容易に想定することができます。したがって、この計画に基づく政府の施策をしっかりウオッチ(政府の政策の評価)しておく必要がありそうです。

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