社会保障の限界が蟻地獄化する労働社会へ

こんにちは、Gene-K(@SmileWork_LAB)です。

VUCAといわれる不安定で不確実な複雑で曖昧な時代を象徴する具体的出来事が、政治や経済をはじめとする、ありとあらゆる分野で起きています。

そして、労働環境にもその影響が露呈してきています。

なんと言ってもその一番の要因は、やはり先行き不透明で不信感の強い「社会保障制度の行き詰まり」でしょう。

国民の誰しもが共通の課題として長く認識していた「少子高齢化、労働人口減少」といった危機的問題に対し、決定的な解決策を打つことなく、選挙の人気取りのための表面的やってる感に終始してきた政治のマズさのつけが労働政策へと転嫁されつつあります。

たとえば、希望する人が70歳まで働ける機会の確保を企業の努力義務とする「70歳定年」導入の検討。

70歳まで肉体的に精神的に負担なく働けるように、長時間労働の制限、有給取得義務、健康経営の取り組み強化、パワハラ防止… 

70歳まで現役並みに働く人の処遇改善を見越しているかのような、同一労働同一賃金… 

法律改正で着々とその実現のための周囲固めが進んでいます。

ほんと、近ごろの労働法令の改正のスピードとボリュームは、過去に例を見ないほどの勢いを感じます。

すべては「人生100年時代」と銘打っての、生涯労働化政策の早期実現のために。

確かに、生涯現役を望む人もいるでしょう。

一方で、悠々自適なセカンドライフを楽しみに働く人もいます。

ワークライフバランスの推奨、ワークの多様化を促しながら、一方で労働強化を図っていく国の施策に翻弄されながら、これから私たちの生き方はどうなるのでしょうか。

年金は枯渇し、保険料は掛け捨てに?

老齢としての年金受給はなくなり、障害と遺族の保障のみがその目的になってしまいそうな予感がします。

老後の資産形成はあくまでも自己責任でと。

国民の義務として、年齢を問わず、働ける限り働き続けなさい。

そして、しっかり納税し、社会に貢献しなさい。それが人間としての存在価値であり幸福なんですと。

表面的には自由国家を装い、知らず知らずのうちにマインド・コントロールされているようにも感じます。

ちょっとずつ登っているようで、気がついたら這い上がることができず… 

アリ地獄のようにずるずると労働の渦に巻き込まれ、力尽きたらハイそこまで。

将来に対する希望が持てない若者が多いとか、先進国の中では幸福度が底辺だとか言われ、消費税も増税したのに、学校を出たら死ぬまで働かないといけない。

実に、キツい厳しい話です。

そんなVUCAの時代、外から正解の道筋を照らされることに期待し、ただなりゆき任せの人生を歩んでいると、気がついたら蟻地獄にハマってしまうかもしれません。

大切なのは「どう生きるか、どう働くか」を社会や会社に依存せず、自分ごととしてしっかり考え行動する「精神的自立」です。

そして、これからの時代を生き抜くため、人間としての感性をどう磨くかです。

これからは、本当の意味での「人間力(ヒューマンスキル)」が問われる時代です。

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