これからの時代に必要な仕事研究:新しい資本主義の実現に向けて必要とされる「キャリアコンサルタント」

こんにちは、Gene-K(@SmileWork_LAB)です。

労働市場における変化は、経済や社会の進化と密接に関連しています。成長分野への労働移動の円滑化を目指す岸田内閣の政策では、キャリアコンサルタントが重要な役割を果たします。

求職・求人に関して官民が有する基礎的情報を加工して集約し、共有して、キャリアコンサルタントが、その基礎的情報に基づき、働く方々のキャリアアップや転職の相談に応じられる体制の整備等に取り組む。

経済財政諮問会議・新しい資本主義実現会議合同会議/総理発言 – 経済財政運営と改革の基本方針2023 – 加速する新しい資本主義 ~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~ 令和5年6月16日

そこで、今回は、労働市場改革とキャリアコンサルタントの必要性について考察します。新しい資本主義の実現へ向けて、キャリアコンサルタントがなぜ必要なのか、また、果たすべき役割とは何かに焦点を当てながら。さらに、キャリアコンサルタントに必要なスキルと、キャリアコンサルタントになるためのステップも紹介します。

労働市場改革とキャリアコンサルタントの役割

1.労働市場改革の必要性

現代の労働市場は急速に変化し、変化に順応できるキャリアの先見性と柔軟性を考慮したスキルアップ、キャリアチェンジの必要性が高まってきています。このような社会における労働市場改革は、以下の点で重要とされています。

  • 高い雇用創出:成長分野への労働移動を促進することで、新たな雇用機会が生まれます。
  • スキルのアップデート:技術革新に伴い、労働者は新しいスキルを習得する必要があります。労働市場改革は、スキルアップの機会を提供し、競争力を高めることが求められます。また、スキルアップによる処遇向上も期待されています。

2.キャリアコンサルタントの役割

キャリアコンサルタントは、労働市場改革において欠かすことのできない重要なパートナーとなります。以下に、キャリアコンサルタントが果たすべき役割の一例を列挙します。

  • 求職者のガイド役:キャリアコンサルタントは、求職者が自己分析や将来の職業目標を明確化する手助けをします。また、適切なスキルや経験を持つ求人情報を提供することで、就職活動を支援します。
  • 労働市場の洞察:キャリアコンサルタントは、労働市場の動向や需要予測に精通しています。キャリアコンサルタントは政府や民間の情報を集約し、求職者に最新の市場情報を提供することで、適切なキャリア戦略を策定する手助けをします。
  • スキルマッチング:キャリアコンサルタントは、求職者のスキルや経験を適切な求人にマッチングさせることで、労働移動の促進に貢献します。適切な職種や成長分野を見極め、求職者の能力を最大限に活かすキャリアプランを策定します。

3.必要性とメリット

キャリアコンサルタントの存在は、労働市場改革においてとても重要です。以下に、その必要性とメリットをまとめます。

  • 個別のニーズに対応:キャリアコンサルタントは、個々の求職者のニーズや目標に合わせたカスタマイズされたサポートを提供します。これにより、労働者は自身のキャリアパスをより効果的に設計することができます。
  • 情報の提供とアクセスの向上:キャリアコンサルタントは、求職者に対して市場動向や需要予測などの情報を提供することで、正確なキャリア判断を支援します。また、求職者が求人情報にアクセスしやすくなるため、労働移動の機会が広がります。
  • 労働市場の柔軟性の向上:キャリアコンサルタントの存在は、労働市場の柔軟性を高めます。求職者は、自身のスキルや適性に基づいて多様な業種や成長分野に挑戦することができます。

以上1~3のように、キャリアコンサルタントは、労働市場改革と労働移動の促進において重要な役割を担うことになります。キャリアコンサルタントは求職者のガイド役として働き、労働市場の情報を提供し、適切なマッチングを実現します。岸田内閣の政策における「新しい資本主義」の実現に向けて、キャリアコンサルタントの存在は不可欠であり、今後そのニーズはさらに高まると思われます。

キャリアコンサルタントは、多様な労働者のキャリアアップや転職を支援することで、持続的な成長と社会の発展を促進する社会貢献度が極めて高い役割が期待されます。

キャリアコンサルタントに向いている人

キャリアコンサルタントに向いている人とは、一般的に以下のような特徴やスキルを持っているとされています。

コミュニケーション能力
キャリアコンサルタントは、求職者と対話し、彼らのニーズや目標を理解する必要があります。優れたコミュニケーション能力を持ち、的確に情報を伝え、相手を導くことができる人が向いています。

エンパシーと対人関係能力
求職者の心情や困難を理解し、共感する能力が重要です。キャリアコンサルタントは、個々のニーズに合わせたサポートを提供するために、対人関係能力が求められます。

傾聴力と分析能力
求職者からの情報を注意深く聴き取り、彼らのスキルや経験を適切に評価する必要があります。また、市場動向や業界のトレンドを分析し、それに基づいてキャリアアドバイスを提供する能力も重要です。

カウンセリングスキル
キャリアコンサルタントは、求職者の自己分析や目標設定を支援し、適切なキャリアプランを策定する役割を果たします。カウンセリング技術や質問テクニックを駆使して、求職者の内面的な要素を引き出し、彼らの成長と発展を促す能力が求められます。

リサーチスキルと市場知識
キャリアコンサルタントは、労働市場の動向や需要予測に精通している必要があります。情報収集能力や市場知識を活用し、求職者に最新のキャリア情報を提供することが重要です。

これらの特徴やスキルを持ち、自分の成果よりも他人のキャリアに興味を持ち、彼らの成長をサポートする情熱を持っている人が、キャリアコンサルタントに向いています。

キャリアコンサルタントになるためのステップ

キャリアコンサルタントになるために、以下のようなステップを踏むことが役立つでしょう。

キャリアコンサルティングの知識を習得する
キャリアコンサルティングに関する基本的な知識やスキルを学ぶことから始めましょう。関連する書籍やオンラインコース、セミナーなどを活用して、キャリアコンサルティングについて学ぶことが重要です。

実務経験を積む
キャリアコンサルタントとしての実務経験は重要です。ボランティア活動やインターンシップ、講座や研修プログラムなどを通じて、実際のキャリアコンサルティングの現場で経験を積むことができます。

必要なスキルを磨く
キャリアコンサルタントにはコミュニケーション能力、対人関係能力、分析能力、カウンセリングスキルなどが求められます。これらのスキルを磨くために、専門講座のトレーニングやワークショップに参加し、フィードバックを受けることで成長します。

ネットワークを構築する
キャリアコンサルタントとしてのキャリアを築くためには、業界の専門家や他のキャリアコンサルタントとのネットワークを構築することが重要です。業界のイベントやコミュニティに参加し、つながりを広げましょう。

認定プログラムを受ける・資格を取得する
キャリアコンサルタントとしての信頼性を高めるために、認定プログラムに参加することもおすすめです。キャリアコンサルティングの専門団体や組織が提供するプログラムを受講し、資格を取得することで、信頼性と専門性を示すことができます。

自己啓発と学びの継続
キャリアコンサルティングは常に進化しなくてはなりません。新しいトレンドやツール、手法について学び続けることが重要です。書籍、論文、セミナー、研究などを通じて、自己啓発を続けましょう。

マネージャーやメンターからのフィードバックを活用する
キャリアコンサルティングのスキルを向上させるために、経験豊富なマネージャーやメンターからのフィードバックを積極的に受け入れましょう。周囲からの指導やアドバイスを活用して、自身を客観視し成長を促進します。

インターンシップや実践的なプロジェクトに参加する
実践的な経験はキャリアコンサルティングにおいて重要です。インターンシップや実践的なプロジェクトに参加し、実際の求職者との関わりを持つことで、実践的なスキルを磨きましょう。

自身のキャリアパスを追求する
キャリアコンサルタントとしてのキャリアパスを明確化し、自身の目標を追求しましょう。自己啓発や学習の機会を積極的に探し、自身のスキルや専門知識を深めることで、より高いレベルのキャリアコンサルティングを提供できるようになります。

このようなステップを進めることで、キャリアコンサルタントになるための準備が整います。また、継続的な学びと実践を通じて、自身の専門性を高め、求職者のキャリア成長を支援する価値あるキャリアを築くことができるでしょう。

キャリアコンサルタントの資格

特に、キャリアコンサルタントの資格を取得することは、自分のキャリア形成においても非常に有益です。

専門性の向上
キャリアコンサルタントの資格を取得することで、専門的な知識やスキルを身につけることができます。資格プログラムや専門講座では、キャリアコンサルティングの理論や実践に関する学習が行われます。これにより、求職者との対話やアセスメント、キャリアプランの策定など、キャリアコンサルティングの核心的なスキルを習得することができます。

信頼性の向上
キャリアコンサルタントの資格は、自身の専門性と信頼性を証明する重要な要素となります。求職者やクライアントは、資格を持つキャリアコンサルタントに対して信頼を置きやすくなります。資格を取得することで、求職者からの信頼を獲得し、自身のキャリア形成において有利な立場を築くことができます。

経験と学習の機会
資格プログラムや専門講座では、実務経験やケーススタディ、ロールプレイなどの学習機会が提供されます。これにより、実際のキャリアコンサルティングの現場での経験を積むことができます。また、資格取得には継続的な学習や専門知識の更新が求められるため、自身の成長と学びの機会を提供してくれます。

ネットワークの拡大
資格プログラムや専門講座に参加することで、他のキャリアコンサルタントや業界の専門家とのつながりを築く機会も得られます。これにより、情報の共有や相互のサポートを受けることができます。また、プログラム内での交流や協力関係を通じて、新たなビジネスチャンスやキャリアの可能性が生まれることもあります。

クライアントの満足度向上
資格を持つキャリアコンサルタントは、高い専門性と品質のサービスを提供することができます。これは、相手の人生をプラスに変えるために、とても重要な要素です。

自分のための資格取得を目的とするのではなく、求職者の人生向上に対する奉仕の精神が、自分自身の成長の必要性を促し、それがキャリアコンサルタントとしての資格取得へ繋がるかどうか。そうです、志の違いです。ここにも、キャリアコンサルタントに向いてるか向いていないかが現れます。

以上、今回は、これからの時代に必要なキャリアコンサルタントについて解説しました。

社会のために役立つ仕事、人のために役立仕事、社会から必要とされる人材に興味関心のある方は、一考する価値のある働き方です。

また、先行き不透明でどんな変化が起きるか分からないVUCAの時代です。これまでのように、会社任せ・他人任せのキャリア形成ではリスクを伴います。ご覧のとおり、政府の方針もそうなっています。

(三位一体の労働市場改革)

一人一人が自らのキャリアを選択する時代となってきた中、職務ごとに要求されるスキルを明らかにすることで、労働者が自らの意思でリ・スキリングを行い、職務を選択できる制度に移行していくことが重要であり、内部労働市場と外部労働市場をシームレスにつなげ、労働者が自らの選択によって労働移動できるようにすることが急務である。

経済財政諮問会議・新しい資本主義実現会議合同会議/総理発言 – 経済財政運営と改革の基本方針2023 – 加速する新しい資本主義 ~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~ 令和5年6月16日

キャリアコンサルタントの仕事をしなくても、キャリアコンサルタントの資格取得で得られる知識経験は、自分自身のキャリア形成を考え・実践するうえで役立つことは間違いありません。自分自身の働きがい向上にとっても有益な資格のひとつです。

VUCAの時代『自分らしく働く』ために必要な「自己革命能力」

とは言え、正直、受講料は安くありません。ただし、雇用保険の「専門実践教育訓練給付制度」認定講座の場合、給付により自己負担額をかなり抑えることができます。

また、合格率も比較的高く、取得しやすい資格とされています(今のところは)。政府の働きかけもあり、今後、取得者が増える資格であることは間違いありません。

国の制度が有るうちに、それらを上手く活用し、挑戦するのが賢明ですね。

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